私は大分に生まれ、大分で生きてきました。身も心も健康に過ごすことができました。
 大好きな大分を守るために、私には何ができるのか。本当に好きな事、もの、誰かに伝えたいと思う技術、残したい伝統、文化・・・。こんな事くらい誰でもできるから、と控えめに抑えてきたことを真剣に考えました。私と同じ生き方をした人はいませんし、同じ想いで過ごした人もいません。何年も時を過ごしてきたその生き様を誰かに伝えたいと思いました。

 平成14年4月より学校教育の内容が大きく変わり、総合的な学習の時間が導入されました。学力低下の心配も改善されないままに、土曜日が休みになり、児童・生徒もその活用方法を問われています。地域社会も大きく関わりが変わってきます。みな同じ地球人という発想で次世代を担う子供たちのために、知識や技能、技術、経験、文化、芸術などを伝達し、特に環境を考える仲間を作りたいと考えたのです。
 現代では、大人の能力も世界的に劣る日本になったと新聞に掲載されていました(平成15年2月27日大分合同新聞)。私たちのスキルアップのためにも、社会人講師として自分を磨き、発表場所があれば生きがいにもなります。私たちは社会人講師としてふさわしい人格作りやリーダーの育成、研修を重ねて、今しなくてはならない事の真実を伝える大人にならなければならないと思っています。

 人が喜ぶこと、人のためになることをしなさいと教えられて育った5歳の男の子が、アフリカの小学校に井戸を掘るまで10年間、自分でお金を貯め、賛同してくれる人々の協力をいただき2000年7月2727日に夢を実現させました。ドナルド君、15歳でした。
 ひとりひとりが取り組める小さな事から意識を持ち、私たち大人が取り組めば、美しい地球、きれいな大分県になるのではと思います。

 大分県には認定を受けた380のNPO団体があります。活動内容も様々です。休止、停滞のところもあり、実際には半分くらいしか稼働されていません。資金不足、人材不足により活動が制限されている場合もあります。また、NPOに対する誤った認識の基に設立されているなどの問題点も多いようです。
 そんな現状の中で私たちはともに相互理解を深め、互いに助け合いながら活動につないでいくネットワークを作りました。各自が自立を目指した『ぽネットクラブ』です。22団体が参加しています。これからは、この『ぽネットクラブ』が主体となって活動していくつもりです。
 皆様のお力添えをお願いいたします。
                        NPO法人 総合学習研究所 理事長 木下和子